そこにパラダイスがあるならば

地図上で見つけてから気になり続けて十数年、今日やっとその流れに出掛ける事が出来ました。

まだ見ぬ沢へ

この流れ、噂では車止めから最短コースで徒歩2時間という難関釣り場らしく毎年この場所への釣行を思い描いては諦めていました。それが年々衰える体力にそろそろと決意を固めていた矢先、天気も季節も良くたまたま早く目が覚めた勢いでの出発でした。

釣り場が近づくと、初めてのコースに不安になってしまい何時もは携行しない水と食料をコンビニにて調達、それからまた暫く車を走らせると程なくして車止めに到着しました。
ここであってるよね?間違って登ると今回は洒落になりません。携帯を確認しますが電波は通じるはずもなく、道が正しいか地図で入念にチェックした後に歩き始めました。徒歩必須ということで悪路を覚悟していましたが、実際歩いてみると道は意外にも良く無理すれば車でも行けるかもしれません。もちろんジムニーならOKです(^^;)

30分ほど歩いた所で撮った風景です。標高が上がったせいでしょう、入山場所では殆ど聞き取れなかったエゾハルゼミが其処彼処、煩いぐらい鳴いていて心細さも吹飛びました。

山の上からの景色
ここまでの場所のヒントに、
林道脇にある小さな野池ではモリアオガエルクロサンショウウオの卵を沢山見る事が出来ます。

野池の中に見えるクロサンショウウオの卵

念願の流れ

登りが暫く続いた後、下って、そして上ってと歩き始めてから50分ほどしたところで遠くからかすかに沢の流れる音が聞こえてきました。
あれ?
更に10分ほど行くと小さな橋が見えます。
あれ、れ れ??
今どの辺にいるのかも分からないので確かめようもありませんが、沢の規模からいって多分これで間違いないと思います。しかしまぁー到着するのが早かったですね~。自分の足で急いでも1時間半は掛かると思っていましたが、こんなにも早く到着するとは意外と拍子抜け、もっと早く挑戦するべきでした。

長らく思い描いていた沢は予想通りの浅い平瀬中心の軽やかな流れ、難点を強いて挙げれば沢沿いの緑が少し濃いくらいです。辺りを見渡すと橋の袂付近から下りられそうです。買い過ぎた荷物が重いので半分を橋の欄干に縛り付けてから沢に下り遡行を開始すると、すぐ上流の深さ20cmほどしかない小さなプールにイワナを発見、いました!

山の中の木々の中を流れる沢

ネイティブイワナ

いきなり尺近い大きなのと中くらいのが2匹もゆったり泳いでいます。普通、人が頻繁に出入りする川ではこんなつき方はしませんので期待大です。プールの1m上流から毛鉤を流してやると大きい方が近づいて来て食いつく動作に入ったので合わせましたが、タイミングが早過ぎてバシャ、あららっ。ここのイワナは警戒心が無いのか動きもゆっくり、仕方ないので残りの小さいのを釣ろうと今度は2メートル手前に落とすと今バラシたばかりのがミラクルヒット!そして、次は難なく小さい方も釣れてしまいました。
凄いですねこの沢は、全然スレを感じさせません。思うに天然無垢のイワナ達、色形も他の支流のものと違う気がしますし、すべてヒレピンピン、こんな綺麗なイワナばかり釣れ続きます。

ランディングネットの上にのるイワナ
沢沿にあるタニウツギに沢山付いていた青い虫、観察ついでに沢に流したらイワナがカポッて食べましたよ。帰って調べたらアオハムシダマシ?かな綺麗ですね。

タニウツギにとまるアオハムシダマシ
試しに毛鉤を隈なく置いて釣り上がって行きますが瀬には殆どついておらず出るのは緩い流れかプールのような止水面からで、丸見えのイワナが次から次へとアタックしてきます。ここの沢のアベレージサイズは8寸前後ですが大中小様々のサイズが釣れてくることからも放流に頼らない再生産されている川なんでしょうね。ホント嬉しくなります。

川の中で手に持ったイワナ
久ぶりに見る事が出来ました。吸水するミヤマカラスアゲハ?もう少しいましたが近付き過ぎたようで逃げられました。

吸水するミヤマアゲハ

釣行終了

釣れる釣れる、開拓大成功!そんなNEWパラダイスでしたが木々が沢を覆いだして竿がうまく振れなくなりました。腰を屈めて遡行しなければならないようなタニウツギの緑のトンネルが続きます( ノД`)シクシク…


釣果もこの状況では時間と共に尻すぼみ状態、終いには竿を触れないので提灯釣りの真似事でイワナを狙いますが、スレてないのでこれでも難なく釣れてしまうんです。これで数匹追加したところで時計を確認したら、まだまだの時間帯でしたが緑が濃くなって上流域は期待が持てないので、ここで引き返すことにしました。

手で掬い上げた釣ったイワナ

手に持った釣れたイワナ

お疲れ様

今日は綺麗な魚も釣れたし開拓成功、但し強烈な難点が「木」! それと「歩き」、帰りはまだ午前中だというのにやけに足が重くて、同じコースで下りが多いにもかかわらず1時間半ほど掛かってしまいました。 これを差し引いても河原が広ければBEST3に入るような流れでしたし、下流域はもっと良さそうなだけに杣道的なものがないかといろいろと考え調べてみますが疲れてしまって、もう相当体が怠い感じです。明日も連荘お出かけ予定、体力が持つでしょうか?心配です。

まぁ、今日は大変疲れましたが大変良い釣りでした(^^)

zeal(ジール) VERO 2nd ヴェロセカンド F-1307 オールマットブラック EG
zeal(ジール) VERO 2nd ヴェロセカンド F-1307 オールマットブラック EG

『そこにパラダイスがあるならば』へのコメント

  1. 名前:SHIGEZO 投稿日:2017/06/18(日) 13:09:23 ID:249cb9cc8 返信

    こういう手つかずの場所が有るんですね!
    自分の場合、車を止める場所から5分以内で竿を出せるトコロ・・・・がメインなので、1時間も歩くって言うと想像ができません(笑)
    んでも、地図を眺めるのは大好きですよ~!

  2. 名前:ブルーリバー 投稿日:2017/06/20(火) 08:23:50 ID:7c8c1a203 返信

    実際行ってみて失敗の方が多いですが、
    地図を眺めて想像しているだけで楽しいですね。

    手付かずの所を釣ろうとするとどうしても・・・・・
    私もすぐ釣れる所が一番です(笑

  3. 名前:icet2you 投稿日:2017/06/22(木) 03:56:45 ID:71b309bf0 返信

    こんにちはブルーリバーさん。
    ネイティヴが釣れる環境があるのは羨ましい限りです。
    私の訪れている渓はほとんどが放流頼みです。

    それと初めての渓に地図を見ただけで行かれるのも凄いです。
    私はハンディーGPS必携ですね。。

    • 名前:ブルーリバー 投稿日:2017/06/22(木) 10:46:30 ID:e652c8ace 返信

      こんにちはicet2youさん。
      震災後は頼みの放流もヤマメ主体であまり期待できなくなりました。
      それでも東北全体で見ると漁協も無いような細流には沢山残っています。

      今回はイワナが釣れるらしいという噂を聞いていたからですが、
      タナゴ探しに比べたら・・・・・

      いつも電波が届かずスマホが使えていなかったのでGPSは羨ましいですね。